せきがえ

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と、まぁ出会いは最悪だったんだけど、意外にも鶴見さんは良い人で1ヶ月たった今ではすっかり仲の良い友だちになった。 いや、唯一の友だちになった。 いや、鶴見さんしか作る友だちがいなかった。だって… ちなみに今はロングホームルームの時間。 暇だ。何もしない時間がさっきから続いている。 始めの10分ほどでやるべき事は終わり今は自習。 「ホッ!ホッ!ホッ!」 鶴見さんなんてリンボーダンスを始めちゃった。 「じゃあ暇だし、このままでも良いんだが席替えをしよう!」 余りにも暇だったのかおっさんがそんなことを言いやがった。 あの糞野郎。席替えなんかしたら男がバラけるだろうが!ってのが僕以外の男の意見かな。 初めに言った、なんで僕に鶴見さんしか友だちがいないかというと、……なんていうか…僕、クラスから孤立しておりまして…。 鶴見さんの一件があってから、僕、何か避けられるんですよね。嫉妬ってやつですかね。やだやだ。 ってな訳で男がバラけたって大丈ヴィ! だけど別の理由で席替えには反対だ。 だって鶴見さんと離れたら困るじゃん。 いや、惚れてるとかじゃなくて、鶴見さんがいたから孤独感がなかったけど、一人になったら孤独しかない。死ぬ。 ボクうさぎ。孤独死バタンキュー。 さぁ、抗議だデモだ! 「おっさん!僕は席替えしたくありません!」 「お前後でちょっと来い」 鶴見さんが、ざまぁwwって顔してる。ウザイ。   
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