飢え

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28年前の秋… 黒い悪魔はワザと小さな獲物を逃がしたのだ 『お前が成長した時に 俺の元に帰って来い!!』 小さな少年は親の敵を撃つ為に山へ戻る…あの瞬間 黒い悪魔によって山へ戻る呪いを掛けられた 濁った眼の奥が鈍く赤く光る その眼はいつも山に入る成長した獲物を捕らえていた!! 『まだだ 今はお前を喰らう時ではない』 この夏"濁り眼"は飢えていた…いや この時の為にワザワザ獲物を泳がしておいた... 『もうすぐ もうすぐだ 待っていろ…お前も その時を待っていたのだろう』 『オヤジと同じ姿になる…その時を!!』
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