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あれから数ヶ月、俺は相変わらず病室の天井を眺めてる。
「涼介頑張れよ」
父親が俺に話し掛ける。
「あらっ、また花瓶の水が変えてあるわ。」
「理紗ちゃんは、本当に献身的よね。けど、あんなに無理して大丈夫かしら。」
母親が心配するのも無理はない。
事故の日から一日も欠かさず、理紗は病室を訪れているのだから。
そんな理紗に対して俺は、感謝の気持ちと共に、未だ拭い切れない気持ちがあり、時折俺の頭の中で誰かが囁く。
「今までも理紗の気持ちには気付いていたんだろ?」
「こんな体になったから理紗の気持ちを受け止めるのはムシが良過ぎないか?」
確かにその通りだ。反論の術もない。
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