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「じゃあ、また明日来るからね。」
理紗が病室を出た後、俺は束の間の眠りについた。
深夜にふと目覚めた俺は、誰もいない病室で唯一動く左手に意識を集中させ、最後の力を振り絞った。
「ブチッ、ブチブチッ」
俺の体から命の源である機具が剥がれ落ちる。
「さようなら、理紗……」
俺が死を選んだのは間違いかもしれない。
けど、理紗は何故俺が死を選んだかも分かってるに違いない。
「涼介お兄ちゃん、人を愛するってどういう事なの?」
今なら胸を張って答えれるだろう。
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