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「………………」
「………………」
暫しの沈黙…
聞こえるのは、
窓を打つ雨音と
お互いの息づかい。
「………………」
そっと、
きみを見つめると
その瞳は、どこか
遠くに向いていて
出かけた言葉が
喉を通らない。
きみは、いつもそう。
なにかあると
決まって、そうだ。
その唇を尖らす仕草…
きみの“癖”。
子どもみたいに
口を閉ざして
後にも先にも続かない。
「………………」
窓の外は
相変わらずの雨模様。
どんなに見つめたって
突然、止むことはない。
こんな雨の中…
見つかるはずもない
星を探しに行って
何になるんだよ。
そう、思っても
きみには言わない。
きみには言えない。
こうして、きみは
俺を悩ませる。
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