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『ま、我は人間を避けてきたお前をどうなってるか見に来ただけだ。』
クロフォヌはテラの指の上で羽を大きく広げテラに言った。テラはクロフォヌの喉を撫でる
「まさかクロフォヌが私の心配をしてくれるなんて…明日は雪でもふるでしょうか…???」
今の季節は春、雪が振るわけがない。それを聞いたクロフォヌはテラの撫でていた手を羽で退けた
『だ、誰が心配をしたっ!?我は心配などしていない。気になっただけだ』
最初は興奮していたが直ぐに落ち着いたようだ。それを見たテラはクスッと笑った
「まぁ、良いです。今日は朝早く来たんですから…そろそろ行きますね」
テラはそう一言言うとクロフォヌから手を離した。クロフォヌはバランス良く飛んだ
『テラ、一応言っとく。我が言うのは可笑しいが、魔物を殺すのを反対する人間もいるはずだ。それを、忘れるな』
それを聞いたテラは驚いたようだが直ぐに微笑み応えた
「はいはい。その位わかってますよ」
そうテラが言うとクロフォヌは不機嫌そうな顔をしながら飛んでいった。
クロフォヌの綺麗な青の色は青空に映っていても目立っていた。テラは内心、捕まらないか心配だった
「相変わらずクロフォヌは心配性ですね…。でもそういうところもクロフォヌの良いところなんですけどね」
空を見つめながら言うと、テラは学園へと進んで行った
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