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「時間を…稼いで」
四人の中で一番後ろに居た少女が呟く。
何かを決意したのか、魔王をグッと睨む。
「怖いじゃないか」
魔王は笑いながら少女を見る。
少女の仲間達は、小さく頷き魔王を囲むように展開する。
「今更なんの小細工だ?…俺には何も効かんぞ?」
魔王は飽きたように呟き、やれやれと言うように肩を竦めた。
「黙れ!」
剣を持った男が斬り掛かり、胴着を着込んだ男が殴り掛かる。
杖を持った女性が魔法を唱える。
そこから離れた場所で、少女が呪文を唱えていく。
「悪あがきをしてみな!」
魔王はそう言いながら魔力を高めると、魔王の周りに闇の球体が出来上がり、三人の攻撃を無力化する。
「…くそっ」
三人は諦める事なく、ボロボロの身体で魔王に攻撃を続ける。
「人間は弱いな」
魔王は哀れみの目を三人に向ける。
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