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その夜…マンションに帰った智と高浜先生。
「落ち着いたか?」
「はい。ご心配をおかけして…」
私服に着替えた2人は、ソファーに座っていた。
「2度とあんな事が起こらないように、僕も気をつけるから…
今日は、もう寝なさい?さとし」
高浜先生は、智の頭をポンポンと優しくなでた。
「先生、あの…」
智はモジモジしながら、先生を上目遣いに見る。
「どうした?」
「いつもみたいに…洗っていただけないですか?」
「うん?ああ…でも、出されてはいないだろう?」
「はい、そうなんですが…」
高浜先生は、うなずいた。
「わかった。洗ってあげよう」
「ありがとうございます」
智は、少し口角をあげた。
「ただし…」
「ただし?」
高浜先生は、はにかんだ。
「さとし…僕の事を名前で…呼んでくれないかな?」
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