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イオの年頃は、第二次反抗期。
複雑なのだろう。
椎名は納得し、どうやって食事をするか悩む。
イオのいる場で食事をとってはいけない。
イオは部屋にいる。
椎名はぴんときた。
「たまには外で食べるのもいいですよね」
自分の部屋に籠もりぱっなし。
部屋には大きな窓が備えられているが、直に日光を浴びたのはいつだったか。
椎名は自分の思い付きを気に入った。
今まですっかり忘れていたが、いい感じのテラスが部屋にあるのだ。
ちょうどイオがバスケットで食事を持ってきてくれた。それを持って、テラスで朝ご飯をとればいい。
「リアンナ、構わないですか? あら、変な顔をしてどうしました?」
「あ、申し訳ありませんっ。その、お外にずっと出られないから、王妃さまは太陽が嫌いなのかと思ってました」
「そんなことありませんよ。インドアもアウトドアも好きなんで、よく引きこもった後に、旅行に行ってみたり」
気分によって、インドアとアウトドアを使い分けている。
どちらかと言えば、インドアが多いがたまに出掛けるから、どんなところでも楽しいのかもしれない。
「では、準備します!」
実は、椎名の引きこもりっぷりを心配していたリアンナは、意気揚々とテラスの準備に飛んでいってしまった。
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