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あれからどれだけの時間が経っただろうか…
俺はいつものように家でパソコンの画面に向かっていた
だが突然、開いていたページに亀裂が入った
「なん…だ?」
幸い使い慣れたお気に入りのモニターには異常は無さそうだった。と言っても、外から見ただけだが
ならばこれは俺の開いているページがイカレたのか?
そう思ったが、マウスカーソルが動きやしない
暫くマウスを左に右にと動かし続けたが反応は無く、キーボードも同じく無反応だった
「おいおい勘弁してくれよ…」
そう呟きながら、仕方なく主電源を落とそうとした時だった
突然入った亀裂が、パラパラと崩れだしたのだ
小さな破片をパラパラと散らしながら、少しずつ崩壊を始める亀裂
崩れた先に見えたのは小さな扉
特にこれといった装飾の無い、純白の扉
そしてその扉の上に、また小さな文字が浮かび上がった
---扉の先にあるのは未来。だがそれは貴方が本来掴むべきでなかった物---
---扉を開くのはほんの一瞬の勇気か、愚かな好奇心か、それとも…?---
---さぁ開け人の子よ。お前の未来はその小さき扉の先にある---
何度も読み返したが、他に文字やリンクはあるようには見えなかった
そして扉を開け、という文章から察してマウスを動かしてみると、先程までは全くの無反応だったカーソルがマウスの動きに合わせ移動した
(もし仮に…)
この扉をクリックして開くことが出来たとしたら…
その先に何があるのだろうか?
もしかすると単なるイタズラで、『残念でした』とか書いてあるのかも知れない
もしかすると開いた瞬間、無数のウィンドウが開く…所謂ブラクラって奴かもしれない
だが…
だがもし本当にこの先に俺の未来があるのであれば…
何の価値も見出せず、ただ毎日を過ごすだけの日々よりも、退屈な物なんてないだろう
俺は静かに1回、扉をクリックした
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