その人猫、八咫烏をしらず

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「な……ばっ化け物!!!!!かっ烏が……烏が!!ばっ化け物だ」 「そう、烏だよ?八咫烏(ヤタガラス)っていうんだ。以後宜しく。まぁ以後……なんてないんだけどね?じゃ、さよぉなら?」 男共は硬直して動けないようだ。その男共の首を2つわしづかみして持ち上げる。 そして、掴まれたところで3人とも我を取り戻したように叫ぶ。だがそんな声なんて雑音のようにしか聞こえていないらしい。眉をひそめる。 「黙ってくれないかなぁ」 ヤタは、そう言うと手の力を強める。男共はうめきながらもがく。視界がぼやけているのか焦点が二人ともあっていない。 両手で二人を持っているために一人は野放しだ。そのもう一人は……気絶。なんてだらしねぇ奴。これでよくあの女の人に自分たちがお前ら守ってるなんて言えたなぁ 呆れた。哀れな目で3人を見る。さて、俺はコイツに制裁を与えたい。いや、与えねばならない。それが俺の使命だ。あの方から頂いた……使命。そして、これは恩返しでもある。俺は、司に恩を返さなくてはいけない。 だからこそ……ここに来た。
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