その人猫、八咫烏をしらず

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ギュッ と俺の脚が誰かに掴まれる。気絶したさ無理は目の前にいるから…… 「司、大丈夫か」 「あんた……だれだ?そいつ……殺すの?」 俺が聞いたのに……質問で返されちまった。 「俺はヤタだ。八咫烏だよ。言ってなかったな司」 笑いながら司にそういう。 「ヤタ?ヤタも私と同じような存在だったの?」 訝しげに聞いて来た司に 「似たようなもんさ……それより……今は寝てろ……」 優しくそう言うとこくりと頷くが…… 「だけどそいつらは殺すな………殺しは駄目だ」 うめくように呟く。 その言葉に眉間に皺を寄せる。 コイツらは、お前にそんな大きな傷を付けたのに? そこで司が平成の時代で平和な世界で生活していた事を思い出す。 「わかった。だけど……ここは司の思うような所じゃ……時代じゃないからな」 俺のその言葉に司は苦々しく笑いながらも頷いた。
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