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波乱の予感
―決勝が間もなく始まるとき―
龍「拓海。相手はたぶん強いぞ」
拓海「分かってる。和を倒して来たんだ、それなりの腕を持ってるかもしれないんでしょ」
龍「よく分かったな拓海!!お前は天才だ!」
拓海「あっ、ありがとう。」
拓海(普通に考えれば分かることでしょ)
笛がピーっと鳴った。
審判「それでは、2組B対3組Aの試合を始めます。チームの人は整列して下さい」
拓海「じゃあ行ってくる。」
軽くランニングして、整列に行った。
審判「それじゃあ始めます」
ピッ
笛が鳴り、ジャンプボールが始まる。
拓海のチームの方は、バレー部で身長が180ぐらいあるヤツが飛ぶんだけど、3組の方は、175ぐらいのヤツが飛ぶみたいだ。
翔太「最初は拓海たちからだな」
龍「確かに、身長差もあるし、相手はバレー部だからな。それにしても3組のヤツ綺麗な顔してるな」
審判が、ボールを上へ投げた。
ボールが回転しながら落ちてくる。
バレー部の方が先に飛んだ。
ググッ、バッ
後から3組のヤツが飛ぶ。
バレー部の方が取ると思いきや、3組の方がボールをはじいた。
龍「アイツめっちゃ飛ぶな!!」
翔太「あの高さは半端ないな…」
コートの上の拓海も同じことを思っていた。
拓海(コイツが相手のキーマンかな…。名前は何て言うんだろ?)
ふと、体操服に目をやった。
拓海(ん?花村くんか)
花村「まず1本取ろうか」
拓海が花村のマークにつく。
花村にパスが渡る。
龍「見てろよ翔太」
翔太「分かってる」
拓海(さぁ、来い!)
花村がドリブルをつき体を起こした。
拓海(エッ?こっこらシュート打つの!?)
慌ててシュートチェックに行く拓海。
花村は、いきなり体を低くし、拓海の脇をサッと抜いて、軽くシュートを決めた。
拓海(抜かれたの……)
拓海は、花村のプレーのあまりの速さに足がついて行かなかった。
龍「アイツは本物だ!!」
翔太「俺らで止められるかどうか………」
女1「あの花村くん?カッコよくない??」
女2「うんうん!顔立ちとか、めっちゃ綺麗で、タイプかも~」
黄色い声援が花村に向けられる。
それを見ていた龍たちは、
龍「それに………アイツはモテる!!アイツいれたらマネージャーなんていっぱい来るぞ」
翔太「そうだな」
和「いいぞ!いいぞ!」
龍「いつ来たんだ和」
拓海も頑張ったが、花村を筆頭に、3組Aはまとまっていて、かなり強かった。
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