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翔太「おらぁ!!おいしいとこ、持って行きやがれぇ―!!」
ボールは一直線に龍のもとへと飛んで行く。
パシッ
ボールをキャッチする龍。
ボールを持ったと同時に全速力でゴールを目指す。
ダッダッダッダッダッダッ………………
ダム、ダム、ダム
ゴール下まで来た龍は、今までよりも速く、高く、キレイなレイアップを見せた。
あまりのキレイさに体育館中がシーンッと静まり返った。
それを見た千春は、
千春「……………ゴクンっ。」
息を飲んだ。
翔太「龍!!」
龍「翔太!!」
ダッシュで走り、飛んでくるかのように抱き合った。
わぁぁ――――。
生徒(男)「うぉぉぉぉ―――――!!何かマジ感動!」
生徒(女)「何かカッコよくない?」
キャ――――――。
歓声が湧き上がる。
膝をつきうなだれる千春。
タッタッタッ………。
千春に駆け寄る足音が聞こえる。
龍「お前が何で俺たちに勝てなかったか分かるか??」
千春「僕よりも君の方が優れていたからに決まってるだろ!」
翔太「そうじゃねぇって。ぶっちゃけ1対1じゃお前に勝てないからな。笑″」
千春「じゃあ何で……。」
龍「俺には翔太っつう相棒がいるからだよ!!俺にあってお前にないものさ。」
千春「僕が勝てない訳だよ…………。完敗だな君たちには。」
翔太「まぁ、いいじゃねぇか。これから一緒にバスケやっていくんだし。」
龍「そうだな!」
千春「何言ってるだい??この学校にはバスケ部はないはずだろ??」
翔太「だから、俺らがバスケ部作ってんの!」
龍「今のところ5人だ!!!!」
翔太「ん?俺とお前と、拓海と和と…………誰やねん!!」
龍「はぁ!?目の前にいんじゃん。どんだけぇ~~。」
翔太「お前の頭の中では、もぉすでにメンバーに入ってたのか!!」
千春「なっ!?」
翔太「そういうコトだ。悪いがウチの大将のわがままに付き合ってくれ。」
龍「千春!!お前はウチのエースだかんな」
千春「ふっふふ、はっはははははぁ。」
この日、千春に友だちと呼べる仲間が出来た。
つづく
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