希望・絶望・僅かな希望

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所長「さて、説明がまだだったな。」 何事もなかった様に話し始める。 所長「今ここには100人いる。この中で生き残るのは・・・3人だ。」 あまりにも少ない。もし生き残ったとしても死刑が待っている。 結局は死ぬのだ。 何も変わらない。 囚人達の誰もがそう思った。 所長「ああ、言い忘れていたが生き残った者は死刑が取り消される。 つまり死ななくて済むということだ。 やる気が出てきただろ?」 囚人達の中でこのゲームに対する見解が変わった。 すなわち、絶望のゲームから、僅かではあるが、希望のゲームへ。 囚人達の目に殺意が宿る。 所長達への殺意ではない。 ゲームに参加する者達への殺意だ。 殺し合いが今・・・始まる。 所長「まあまあ、落ち着きたまえ。全てはゲームが始まってからだ。 フライングした奴は殺すよ?」 所長が慌てて抑える。 囚人達の殺意がおさまる。 さっきの銃撃もあり、囚人達は逆らうことが出来なかった。
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