23人が本棚に入れています
本棚に追加
さくらが落ちつくまで、
そこにいるしかできなくて。
必死に抱きしめたくなる腕を抑えながら
さくらを見ていた。
泣き止んで、目を真っ赤にしたさくらが
俺を真正面から見つめる。
「わかった。
もー帝牙のこと探したりしないから」
そう無理して笑ってるさくらに言われて、
胸を抉られるようだった。
当たり前だろ。
お前は、裕也の彼女なんだから。
そう言い聞かせる俺に
「バイバイ」
そう言ってさくらは、
目の前からいなくなった。
最初のコメントを投稿しよう!