はじまり

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「あんた、いつまで起きてんの~? 早く寝ないと明日の入学式遅刻するわよ」 ソファにもたれて携帯をいじっていた私は、携帯から顔をあげ文句を言ってきた母を横目で見て、また携帯に視線を戻した。 「ちょっと、さくら!! 聞こえてるんでしょ?」 ♪♪♪ 「はぁ~い、わかったから」 メールの着信を聞きながら立ち上がり、渋々自分の部屋へ向かった。 メールを開くと待ち望んでいた相手からで―― 「……やったぁ~♪!!」 ヤバっ 夜中なのに大声で叫んでしまった…… 下から母がバタバタとこちらにやって来る足音が聞こえて、慌てて自分の部屋へ飛び込んだ。
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