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「もしかして…、俺だったり…｣
「うん｣
マジで!?
「いつ!? つか、え!? あれ？｣
「記憶…｣
「…うん｣
ありません｡
綺麗さっぱり｡
酔って？
いやいや、だけど最近俺は記憶を無くすほど酔っ払った事なんか無い筈で｡
「まあさ、別に直接聞いたわけじゃねえけど｣
「は？｣
限りなくアホ面だったに違いない顔で見下したこのひとは、なぜか俺から眼を逸らしてしまいました｡
「ねえ、それって｣
やっぱり俺は、このひとに直接言ってはいないって事だよな？
それが良いことか、悪いことかは別として…｡
「ちょ、……｣
いいこと…な訳がないですよね!?
だって、あなた顔が｡
「お、怒ってる…？｣
「何で？｣
怒ってる!!(断定)
だって、ぜんっぜん俺を見ないし、眉毛は寄ってるし、唇が尖ってるし、ダラッと背凭れに寄っ掛かってるし？
「あの｣
「俺に聞かれたくなかったら、俺のいないトコで話せよ｣
もしかして｡
マジで怒ってますか…？
．
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