*死の掛け古時計*

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 突然だけど、「死の掛け古時計」って知ってる? え、知らない? 知りたいなら特別に教えてあげるよ。 その代り誰にも言うなよ? じゃあちょっと耳を貸して……  それは十五年前、俺が中学一年のときの話。 親友に、高橋雄介って奴がいたんだ。 そいつの家には猫がいて、雄介はよく野原で猫じゃらしを探していたんだ。 いつだったかなぁ。 俺もそれに付き合うったことがあって…… 「なぁ拓也、今日の放課後に猫じゃらし探し手伝ってくんね?」 「猫じゃらし探し?別にいいけど?俺、今日暇だし」 「決定!良い所があるって噂が耳に入ってよぉ!一回行ってみたいなぁ……と」 「お前、猫より猫じゃらし好きなんだな」 「べっ、別にぃ!猫の為だから!」 「そっか。じゃあまた放課後」
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