*悪夢。*

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   何時間も前からそこに停車していたはずの列車に、ようやく乗ることが出来た。  車内の清掃でもしていたのだろうか。  それとも故障や点検だろうか。  どうでもいいが、待たされた時間はゆうに5時間を越しただろう。  何故か一番前を陣取って並んでいた俺は、誰よりも早く乗車し、向き合い式の4人席の一角に腰を下ろしてiPodの電源を入れた。  イヤホンから陽気な音楽が流れだすのと同時に、俺の隣に中年の小太りな男性が席をとる。  異様な程に俺に擦り寄ってきた男性。  まだ座る席など無数にあるのに、なぜ、よりによって俺の隣の席をチョイスしたのかは至って謎に包まれている。  なぜ、執拗に俺の方に詰めて座っているのかも全くわからない。  とりあえず、今、俺が思っていること、感じていることは……
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