第一話 唐突な思いつき

3/9
前へ
/50ページ
次へ
「何よ、号外って」 「それは自分の目でお確かめを!」 鴉天狗は自慢のスピードを見せつけるかのようにわざと空中で大きくループを描きながら妖怪の山へと飛んでいった。 「霊夢、それなに?」 「えーっと、何々…?」 「では確かに渡しましたよ!」 「ご苦労様です。しかし、すごいこと考えますよね…」 「楽しそうじゃないですか♪ 弾幕ごっこのチーム戦なんて」 文が配っている号外の内容は、 「弾幕チームデスマッチ」 という、紫が唐突に思い付いたイベントのことだった。 そのルールはこうだ。 六人一組になり、結界に囲まれたなかで弾幕勝負をするというもの。 チーム編成は自由。 賞金もでるらしい。 残機をなくしたらではなく、今回はある程度の耐久力、ゲームのような言い方をすればHPが無くなったらピチューンである。 「私は皆に伝えてきますね。」 「いいんですか?またメイド長さんに叱られますよ」 文の注意も聞かず、美鈴は紅魔館に入っていった。 「という訳なんです。」 「なるほどね、面白そうじゃない。」 「いいの?レミィ。 主催はあの八雲紫… 正直、嫌な予感しかしないわ」 うさんくささで言えば幻想郷最強の八雲紫の考えたイベント。ただで済むわけがないだろう。 最下位バツゲームとかやりそうだ 「この退屈を潰せるなら差し当たりなんでもいいわ。フランも出たいでしょうし」 そういい、咲夜に参加申し込みをさせるとフランの部屋へと足を運んだ。 「もう少し物事をよく考えて欲しいというのは我儘かしら…」 「仕方ありませんよ。」 パチュリーが溢した愚痴に、 咲夜は困ったような微笑みで返した。 チーム紅魔館、参加決定 メンバー レミリア・スカーレット フランドール・スカーレット 十六夜咲夜 パチュリー・ノーレッジ 小悪魔 紅美鈴
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加