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『あら、貴方…私が怖くないの?』
『あたいはさいきょーだもん!
他のやつみたいに怖がったりしないんだからね!』
『…皆、私に怖がって逃げちゃうのに変わった子ね』
『あ、わかった~!あんた友達いないんでしょー?あたいが友達になってあげるよ!』
「あのときからかしらね…」
「なんか言ったか幽香~?」
「何も。あ、紅茶飲む?」
「もらう!」
花畑の中で、
ささやかな茶会が始まった。
「わわっ、チルノちゃん溶けてる!?」
「あら間違えてホットティーにしちゃったわね」
クスクス笑いながらチルノが縮んでいくのと、なんとかそれを食い止めようとする友人達の様子を眺めていた。
ドS≠いじめっこ。
誰かがいった言葉だ。
「失礼します、お嬢様」
ノックもそこそこにレミリアの部屋に入る咲夜。
呼ばれてから少し時間がかかってしまった。
レミリアはベッドに腰掛けていた。
「何の御用でしょうか?」
もうすぐ夜が明け完全に日が昇る。
吸血鬼は寝る時間だ。
「や、なんだか寝付けなくてね、
夜伽…てかもう添い寝して頂戴」
「えっ…?」
「たしか休憩日でしょう?いいからおいでなさい?」
レミリアの手招きに引き込まれて
咲夜はベッドに近付いていった。
「失礼…します」
「ん、お休み。」
そう言うと、咲夜を抱き枕のようにしてレミリアは寝息をたてた。
「お嬢様もやっぱり子供ですね」
心の中でそう呟き、
軽くレミリアの髪を指に絡めた。
するりと指を通り抜ける感触が手に残る。
咲夜も眠ってしまうのに、
そんなに時間はかからなかった。
「あややや、愛らしい様子で寝ておられますねぇ…
これは記念に残しておきます」
窓の外から鴉天狗が盗撮していたのに、気付いたものはいなかった。
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