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緊張の余り声が裏変えってしまう。麻希奈と名前を貰った何人かはクスリと笑った。
ワタシは恥ずかしくなって急いで識の前に立った。
「...誕生番号1750584番。貴官を我々日本陸軍は第17期姉妹達と認める。お前は...あぁ。運が悪いな。俺が決めた名前だ。...貴官はこれより『天海瀬奈ーアマミセナ-』と名乗る事。」
識が本当に残念だと思っているように言ってワタシ...天海瀬奈にワタシの証明書を差し出す。ワタシはそれを受け取り証明書を胸に抱いた。
「...瀬奈。返事は?」
「あっ!?はっはい!!」
識は大丈夫か?などと呟きながら顎でワタシを椅子に戻るよう指示する。
ワタシは慌てて椅子へと戻り着席した。
それを確認した識はもう一度ワタシ達を見渡して言った。
「これにて名前の授与を完了したものとする。改めて誕生、及び入隊おめでとう。俺は天海識。階級は少尉。お前達突撃姉妹隊-アサルトシスターズー第505軍第13分隊隊長だ。コイツはお前達をしごく星河麻希奈だ。階級は先任下士官だが、まぁ俺の次に偉い奴と理解しとけ。お前達は俺と麻希奈の大切な部下であり...まぁ可愛い妹達だ。何か相談があれば好きに尋ねてこい。俺からは以上だ。」
そう言って天海識少尉は腰に手を当てて少し照れながら言う。ワタシはすかさず手をあげた。
「天海瀬奈二等兵。何だ?」
「あ、はい。...あの、ワタシの名字が...その、上官殿と...一緒なのですが...。」
ワタシは識少尉に恐る恐る尋ねてみる。すると少尉はなんだ、といった表情で答えた。
「さっき言っただろう。運が悪いなって。お前の名前は私が決めなきゃいけなかった奴でな。名字まで考えるのが面倒になったから俺のをそのまま使っただけだ。...あと、お前達に言っておくが、ですます口調や軍隊行儀はこの面子の時はいらん。私の事も姉さんでも呼び捨てでも構わない。わかったな?。」
「あ、はい...識姉様。」
「ああ。...他にはあるか?...ないみたいだな。なら、お前達。これから今の日本の現状やらを麻希奈が教えてくれる。しっかりと聞くように。」
ワタ...私達は識姉様の言葉に頷くと、識姉様は麻希奈姉様の方を向いて任せると言って部屋を出ていった。
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