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この嫌みなまでにお高く止まった女は七城花（ｼﾁｼﾛﾊﾅ）。
髪を巻きすぎだろってぐらい縦ロールにした頭の悪い女だった。
同じＦクラスの癖になぜそんなに見栄を張りたがるのか…私には理解できない。
「あなたみたいな人がよくあんなお屋敷のメイドなんてやってられますわね。と言ってもメイドはあなたにお似合いですけど…」
私は七城さんの話など聞いていなかった。
ただ…どうやってこの場を切り抜けるかだけを考えていた。
こういうタイプの女は無視されると逆上するタイプだ。
前に無視したらその後のネチネチがひどかった。
学習した私は軽く受け流すことにした。
「七城さん。もうすぐ授業が始まりますよ。」
結局この話の流れも彼女の話を無視したものだが無言よりはいいだろう。
とにかく屋敷でもストレスがたまるのに学校でもこんな女でストレスをためたくない。
私はそれだけ言って立ち去った。
後ろで七城さんが何かをぼやいていたが私はそれを無視した。
教室につくと私は一番窓際で後ろの席に座った。
ここも何気に落ち着く場所だった。
七城さんと席はだいぶ離れてるし、何より近くにあの４人がいない。
私がリラックスしながら窓の外を眺めていると目の前に唯一私の友達と言える少女が話しかけてきた。
「今日も朝からお疲れ様奈瑠ちゃん。」
彼女の名前は観園弥生（ﾐｿﾉﾔﾖｲ）。
この学園に入った私は完璧に孤立していた。
そんな私に初めて話しかけてくれたのが弥生だった。
初めは少しうざいとか思ったけど彼女の優しさが本物だと気づいた時、私は彼女だけに悩みを相談するようになった。
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