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僕は嘔吐した。しょうがないだろう、だって目の前にあるのは人間の頭部なんだ。何度も殴打したのだろう。既にブヨブヨになった頭蓋骨を少年は素手で必死に剥こうとするがいくらブヨブヨになろうが人間の皮膚はそう簡単に破れるものじゃない。
しかし少年は何度も何度も親指を頭頂部へと突き刺す。
少年自身の親指の爪が剥がれようとも何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。
今すぐこの場から離れたい。車に乗り一目散に逃げ出したい。けれど体は言う事を聞かず視線を離すことすらままならない。
そして少年の全ての指の爪が剥がれる頃に頭部はゆっくりと解体されて行った。
漫画のようにすぐに気絶出来たのならどれ程幸せな事だろう。こんな場面を見続ける位なら意識を手放してしまいたい。
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