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綴はまた目を閉じ思考をめぐらした。
目を閉じると私は冷静になれた。
妹が口にしたあの日とは祭の事だろう。
祭の事は聞いていた一年前に男の子の双子が祭を行ったと。
でも、私は祭に関しては恐れも感心も無かった。
二人で一人、双子というのはそういうものだと解釈している。
だが、妹はあまり祭に対して良い印象を持っていないようだった。
その筈だ、祭とは名ばかり…。
実際は人身御供の儀式に過ぎないのだから。
「姉さん?」
いつの間にか会話が止まっていたのだろう…、結が私の顔を覗き込んでいた。
「それで、どうしたの?祭に関して何か私に言いたい事があるの?」
綴は妹に対し本来の姉としての顔を面に出し訪ねた。
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