序章 羽ばたきの始まり

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普段は明るく活発な私だがそれは仮面に過ぎない…。 本来の自分を表に出すなと父に言われて来たからだ。 とにかく私は好奇心が有りすぎていた。 人が知らない事、避ける事、信じる事、隠す事などあらゆる未知に対して知識を満足させようとしてしまうのだ。 だが、私の村では異端や危ういとも言われ煙たがられていた。 知らない事を知る事は全てを知るまで止まらない。 つまりは動力源のようなものなのだ。 己の知識欲を満たす為にあらゆる本を読み続け、ある本に己自身を隠すという項目に惹かれてしまいそこからが今の私が出来上がった。 「姉さん、祭が私達に回って来たら…どうするの?」 「私は受け入れる。それに意味があるならね」 そう、私と結はいつも平行線の会話しか出来ない。
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