秘密。

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まだ誰もいない教室で、あたしは一人ケータイを開く。 メールBOXには、何通かメールが届いていた。 <おはよう。この前は買い物に付き合ってくれてありがとう。また一緒に出掛けてくれるかな?> メールを確認し、一通一通返事を送る。 <おはようございます。あたしもこの前は楽しかったです。また、お暇があったら誘ってください。> <ユイちゃんおはよう。あれから僕と会ってくれないけど忙しいのかな?時間あったらまた遊びたいな。> <おはようございます。テスト勉強があってなかなか時間が作れませんでした。ぜひまた遊びましょう。> 慣れた手つきでメールを返信していく。 また新しくメールが届く。 <ゆいちゃん。榊です。今夜暇かな?夕飯でも一緒しない?今日は給料日だったし奮発するよ。5万でどう?> そのメールを見て、あたしは手を止めた。 「…榊さん。そっか給料日か。いつもは1、2万なのに5万ってことは…」 少し考えてあたしはメールの返信をする。 <いいですよ。今日はお仕事何時に終わるんですか?> 返信はすぐに届いた。 <今日は7時だよ。8時に駅前でいいかな?> <分かりました。楽しみにしてますね。>  
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