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「ふぅ…」
あたしはため息をついた。
緊張で手が汗ばんでいる。
メールの相手はみんな、あたしが出会い系サイトで知り合った男の人たちだった。
そして、彼らはみんな、あたしとの時間をお金で買っている人達だ。
あたしはバイトを辞めたことを親に内緒にしてるため、親に渡すお金をどうするか悩んでいた。
そんな時、手違いで登録されてしまった出会い系サイト。
直ぐに登録解除を行おうとした時、サイトに届いた一通のメールに手が止まった。
<初めまして。君はなんで出会い系サイトなんてやろうと思ったの?お金に困ってたりする?俺が支援しようか?>
そんな内容。
気に止まって返事をしてみると、一緒に食事をする、買い物に行くなど普通の友達のような関係でお金の支援をしてくれると言うことだった。
一人ぼっちにならず、お金まで貰える。
ただそれだけで、軽い気持ちで始めてしまった付き合い。
気づいたら抜け出せなくなっていた。
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