君は僕の太陽3

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朝、日暮里といつもの待ち合わせで待っていたら、航が紙袋を持って現れた。 「アニキ、おはようございますッ!」 「よっ、航」 「………おぉ」 仏頂面で返ってきた言葉に、日暮里が目を丸くした。 そんな日暮里を余所に、航がいきなり俺の前に立ち、持っていた紙袋を押し付けてきた。 「航?」 俺が目線を合わせようとすると、顔を背けてぶっきらぼうに言った。 「………学ラン。それ無ぇと学校行けねぇだろ」 それが紙袋の中身。 普段より低めの声で、俺の目を見ずに言う航に、思ったのは。 ─………かぁーわいい。 口に出したら殴られるか蹴りを1発貰うから黙っとくけど。 仏頂面の顔を背けて唇を尖らせて言う時の航は、照れているのだ。 それを俺は知ってるから。 ─そんな耳まで真っ赤にして言われても、ちっとも怖くない。 それに、航らしい。 ありがとうも何もないけど、学ランにはしっかりアイロン掛けもされている。 言葉がなくてもちゃんと伝わるんだ。 だから俺も、両腕を航と日暮里の肩に置いて。 「…部活、行こうぜ」 「…おう!」 「はいッス!!」 歩き出す。 どういたしまして、なんか言わなくたって、航には伝わっているから。
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