君は僕の太陽5

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着いた先は屋上だった。 雲ひとつ無い快晴の空に少し気分が浮上する。 だが、そこにはやはり先客がいた。 「よっ、木山」 「…月森か」 今朝のやり取りが嘘のように、わざとらしくおちゃらけると、 背を預け、両腕を手すりに引っ掛けている木山が此方を向いた。 「航ならいねぇぞ」 どうやら俺が此処に来たのは航だと思っているみたいだけど、違うんだよな。 「………俺か?」 反応しない俺に、木山が汲み取るように言った。 ビンゴ、今はお前に用があんの。 「あのさぁ、単刀直入に言うけどさ。…俺があんま気ィ長くないの知ってるでしょ?」 「そうだな」 「昨日のカモメとか今朝とかさ。………アレ、わざと?」 お得意のスマイルで相手に聞けば、ふぅ、とため息を吐き。 「そう取りたいならそう取って構わない」 どっち付かずな答えが返ってきた。 まるで、『そんな事を聞く為に俺に用があったのか』とでも言いたげだ。 「…マジに答えてくれないとこっちも困るんだけど」 「至って素面だ」 埒が明かない、そう考えていると、逆に木山が口を開いた。
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