君は僕の太陽6

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「はっ、…ハァ……」 ガラにもなく心臓が鳴り響いて落ち着かない、落ち着く訳がない。 ごくり、と生唾を呑んで、航を見下ろす。 ─キスしたい。 その柔らかい唇に食い付いたらどんなに美味しいだろう。 ─めちゃくちゃ、したい。 薄く開いた唇から舌を捻じ入れて、甘い舌を隈無く堪能したい。 そして煩わしいその厚い学ランとシャツを脱がしたら、晒された肌はきっと綺麗だ。 ─欲望のままに、いっそ奪ってしまおうか。 そんな声が、聞こえた。 手を顎に掛けると、 遠くから、チャイムが鳴った。 目の前にはゆっくりと開かれる茶色の瞳。 「………りょーすけ?」 「…ん、おはよ。航」 寝ぼけ眼に舌っ足らずな声に、ぎゅうと抱き締めた。 「りょ、すけ?」 「何でもないよ。ただ航が可愛かっただけ」 「………おれは女じゃねーぞ?」 これ以上、航の口から溢れる前に、強く抱き締める。 「りょーすけは甘えん坊だなぁ」 「うん。だから甘えさせて」 仕方ねぇなあ、と航は拙いながらも両腕を俺の背中に回してくれた。
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