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「ま、そんなんだから当たり前だけど……なんかこう、距離を感じるんだよね」
はぁ、とマネがため息をつく。
「えー?でも、ちゃんと付き合えたんでしょ?」
「まぁ一応……」
「なら大丈夫ですよ~。好きじゃなかったら、振られてるでしょ?」
「かなぁ」
多少不安げにしながらも、マネは幸せそうな顔をしていた。
ここ最近の彼はやけにイキイキしてたから、きっと沙耶ちゃんが心の支えになってるんだなぁ、なんて微笑ましく思った。
心の中の何かがうずく――…。
なんだろう、これ。
沙耶ちゃんは、ユチョンが惚れこんでいる“のんちゃん”という人物の親友でもあったので、それからすぐ一緒に飲む機会があった。
その時も、僕はなぜか彼女の言動が気になって仕方なくて……。
そんな時、だった。
せっかくのオフだというのにカゼを引いてしまった僕は、しぶしぶながら近くの総合病院に出向いて。
そこで偶然、彼女の姿を見つけたんだ。
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