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「ん……ジェジュン……くん……」
沙耶ちゃんの声は、僕の欲望を駆り立てるだけじゃなく嫉妬心をあおる。
「どうしてほしいの……?」
わざとじらすように体に巻き付けていた腕をほどきながら、僕は聞いた。
「……イジワル。」
「ダメ。ちゃんと言って?」
沙耶ちゃんが要求していることなんて、もう十分に分かってる。それでもじらすのをやめられない。
簡単に抱くつもりはなかった。
もっと僕を求めて。
もっと甘えた声を聞かせて。
僕のキスで否応なしに官能のスイッチを入れられた彼女が素直に言えるように、少しだけ求めに応じることにした。
含み笑いを見せながら体を持ち上げ……そして、そのままベッドへ……。
そっと横たえて首筋を唇でなぞると、それだけで沙耶ちゃんは敏感に反応する。
「……あっ……ん……」
「気持ちいいの?」
真上からじっと見下ろす。
「……うん…」
続けて、と訴えるような涙目。その表情を見て、やっと満足感を覚える。
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