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「――…っ!?」
突然、激しい痛みと吐き気に襲われる。
堪らず咳き込めば、口から溢れる――紅い血。
「…レン…く……っ!?」
カイトがレンを見れば、彼はどこか悲しそうに笑っていた。
「あの火災で、僕は右腕を失いました。
でも、僕は貴方を恨んではいません」
ならば、なぜこんなことを?
カイトが目でそう問いかけると、レンはそれに答えようと口を開いた。
その時―――
コンコンッ
部屋の扉が、誰かにノックされる音が聞こえた。
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