少女の過去

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「お父さんっ!お母さーんっ!!」 両親を捜してリンは走る。 辺りは既に火の海だった。 煙のせいで視界が悪く、目が刺激されて涙が溢れてくる。 強い熱気に、リンが思わず立ち止まった時。 「――リンっ、危ない!!」 少年の声にリンがはっとして天井を見上げると。 燃えた梁がリン目がけて落ちてくるところだった。                
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