ひとつめの謎

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彼は、リンを見た瞬間目を見開き驚いた様子だった。 やがて嬉しいのか悲しいのかわからない瞳で微笑んだ。 「やあ、君も宿泊に来たの?」 そう尋ねられ、リンは小さく頷いた。 リンがバルコニーに足を踏み出してレンに近寄る。 「あ、気をつけて。 ここの床や手摺り、脆いみたいだから」 たしかに、リンが歩くたびに床板がギシギシと不吉な音を立てる。 走るなどで急に動いたり、大人数が上にいたらすぐに崩れそうだ。 だが、リンとレンだけなら大丈夫そうなので、リンは慎重に歩いていく。                
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