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「そろそろ帰ろうか」
「あ~あ、明日からまた仕事かあ~」
メイコは大分酔っているのか、まだ少し酒が入っている缶を放り投げた。
「ほら、ちゃんと歩いて。この様子じゃ、明日はまた二日酔いかもな…」
メイコを支えながら、キヨテルは苦笑した。
その時、メイコが足をふらつかせてしまい、キヨテルも引っ張られて一緒に転びそうになる。
カイトは慌てて、手にしていた煙草を捨てて駆け寄った。
メイコ達を支えることが出来たカイトがホッと一息ついた時。
何か、焦げ臭いにおいがすることに気付いた。
三人で辺りを見回し、ふとキヨテルが後ろを振り返る。
「お、おい!アレ…」
キヨテルに言われ、カイトとメイコが振り返ると。
カイトが捨てた煙草が、アルコールに引火したのだろう。
捨てられていた楽譜から、大きな火柱が上がっていた……。
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