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やがてひとつの部屋から聞こえてきた、綺麗な旋律。
リンが好奇心でそっと扉を開けると、少年がピアノを弾いていた。
少年はリンに気付いていないようだ。
リンは近づき、少年に声をかけてみた。
「わぁ…、綺麗な音だね!」
少年は突然声をかけられて驚いたようで、ビクリと肩が跳ね、こちらを向く。
「えっと、あ、ありがとう…」
少年は賛辞に照れて赤くなりながら礼を言った。
「もっと聴きたい!もっと弾いて!」
リンがはしゃぎながら少年にねだる。
少年は笑顔で頷き、再びピアノを弾き始めた。
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