少女の過去

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再び綺麗な旋律が支配する部屋。 時折目を合わせては、嬉しそうに笑い合った。 二人は、お互いに恋をした。 お互いまだ自覚していない、小さな恋心。 それに気付いたのは、二人が離ればなれになってからだった。 「そういえば、名前はなんて言うの?私はリンだよ!!」 「君がリン…。僕は―――」 「キャアァ―――ッ!!」 少年が名乗るのを遮るように、誰かの甲高い悲鳴が響き渡った。                
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