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――朝から賑やかで
落ち着きの無い教室。
時々、綾文と倉崎(陽菜)の
話し声が聞こえてくる。
『私がモテる人と付き合いたくないって知ってるでしょ?
那雲君はよくモテるじゃない』
――…あぁ、そーだな。
俺は顔が良ければ
運動も出来るし、モテる。
ただ一つ茅世に劣るものは
頭脳だが。
だけど、だいたいアイツと
条件は同じだ。
負ける気はないさ。
綾文は友達として
俺を信用している。
それは可能性を示す上、
利用も可能なもの。
綾文が俺の顔に
振り向けないのなら、
それ以上に心を
振り向かせるしかない。
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