第2章 * 想いの罠

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 * * * * * *  ――朝から賑やかで 落ち着きの無い教室。 時々、綾文と倉崎(陽菜)の 話し声が聞こえてくる。 『私がモテる人と付き合いたくないって知ってるでしょ? 那雲君はよくモテるじゃない』 ――…あぁ、そーだな。 俺は顔が良ければ 運動も出来るし、モテる。 ただ一つ茅世に劣るものは 頭脳だが。 だけど、だいたいアイツと 条件は同じだ。 負ける気はないさ。 綾文は友達として 俺を信用している。 それは可能性を示す上、 利用も可能なもの。 綾文が俺の顔に 振り向けないのなら、 それ以上に心を 振り向かせるしかない。  
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