第1章 * 告白の罠

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 ついた玄関の先には、 靴を履いて私を待っている 幼なじみの姿。 私に気付いた彼は、 軽く笑顔を向けてくれた。 「世鈴(せりん)、 今日は早かったな。 また告白だったんだろ?」 「うん、珍しく相手が しつこくなかったんだ。」 「ふーん・・・。」 ――いつも『先に帰ってていいよ』って言うのに、文也(ふみや)は必ず待っていてくれる。 幼なじみで家が近いからか、 自然と一緒に登下校するのが日課になっている。 そのせいでよく付き合っているのかと間違われるんだけど、文也は気にしないらしい。 この前、好きな子がいるって教えてくれたのに、いいのかな・・・。 「・・・はぁ。」 ふいにため息をついた私に、 文也は目を向ける。 つい、出てしまったため息に苦笑いしながら、私は言葉で繋げた。 「私も恋、してみたいな・・・」 「・・・・・・」 珍しく文也が沈黙した。 呆れるのも面倒なのかな。  
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