第1章 * 告白の罠

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だから今、後悔をしている。 言えないのなら、 この恋は平行線のまま。 幼なじみという関係を忘れ させ、意識をしてもらうには、 まずは告白をしたい。 告白をするしかない。 だから―― 一度、断られても。 明日、必ず伝えようと 強く決心をした。 世鈴にとっては告白をしてくる不特定多数の中の一人かもしれないが、 他の奴らとは想いにかなりの 差がついている自信がある。 今じゃ、惨めな差にも なりうるけれど。 とにかく、 他の奴らとは違って、 一度の告白で 絶対に折れたりしない。 小さい頃から消えた事がない、 たったひとつの 特別な感情だから。  
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