第1章 * 告白の罠

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 * * * * * *  バイトの疲れがまだ体に残ったまま、次の日の朝がくる。 勢いをつけて体を起こし、 眠気を無理矢理 覚ました。 着替えて窓を開けると、 青く、雲ひとつない 晴れ空が広がっていた。 …それなのに、午後からは 雨が降るらしい。 きっと外れると信じながら、 いや 思い込みながら、 傘を持たずに登校した。 もし雨が降ったら、 文也に入れてもらおう。 そうすれば良いだけの話。 そう、私にとって文也は、 仲が良く頼りになる幼なじみ。 きっと文也にとっても、 似たような感じだろう。 …そう思ってた。 そう思ってた、のに…。  
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