監獄

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すると彼もまた あたりを見渡した。 やがて、正志に気がつく。 「誰だお前?」 彼はやけに落ち着いた状態で 話し掛けてきた。 「き…君こそ誰…?」と 正志は恐る恐る聞いてみる。 「俺は1128番だ。お前は?」 「あの…囚人番号じゃなくて 名前を…」 「あぁわりぃわりぃ。 ついいつもの癖でな。 俺の名前は武田 大輝って 言うんだ。あんた…囚人番号 を知ってるって事は 重罪を犯した奴だな?」 正志はこくっと頷く。 「で、名前は?」 「俺の名前は…竹内 正志です」
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