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伊「染めればいいって、だってあの子は……!」
途中で何か言い掛けて、突然閃いたようにクスリと笑い、続けた。
伊「そうね……、
こっちの世界に染めちゃえば良いのよね…?」
隣にいる伊織の顔を見れば、黒い笑みを浮かべ何か企んでいるように見える。
その姿が恐ろしくて、凄く嫌な予感がする。
楓「なんだ、その怪しい笑いは。お前何か企んでないよな?」
伊「別に、何も企んでないわよ?」
平然と答える為、尚更怪しい。
伊「あら、和沙君席外して一人になったわよ?
今がチャンスよ!声掛けて来たら!?」
さっきまでと態度が違い、手の平を返したように協力的なので信用ならないといった視線を送る。
伊「何よその目!せっかく協力してあげようと思ったのに…。
早くしないとチャンスなくなるわよ?」
そう言われ急かされれば、疑いながらも和沙に声を掛ける為に追いかける。
伊「うふふ!
これから楽しくなりそうね?」
当然、伊織のこんな呟きは楓に聞こえる筈もなかった。
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