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伊織のあの怪しい笑いを気にしていたら、姿を見失った。
確かにこっちの方に行ったんだが……
スタッフ用の通路をうろうろする。人も多いので似たような姿を探すも見つけられない。
楓「何処に行ったんだ……?」
小さな声で呟きよそ見をして歩いていると、曲がり角から人の影が見え気付いた時には遅く、ぶつかってしまった。
自分も急ぎ足で相手も凄い勢いで突っ込んで来た為、お互いに後ろに弾き飛んだ。
楓「痛たっ……!」
慌てて相手を見れば尻餅をつき立てないでいる。
すかさず駆け寄り声を掛けた。
楓「すまない!!怪我はっ!?」
相手もこちらに気付き俯いていた顔を上げる。
その顔を見つめれば、自分が一生懸命探していた相手がそこにいた。
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