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楓「君は………!」
相手が心配して声を掛けてくれたが、自分はそれどころではなく、ただ相手の顔を直視してしまった。
キャラメルブラウンのサラサラとなびく髪。
小顔で二重の大きな目に、力強さを感じるその瞳。
肌の色素は薄く陶器のようで、唇は桃色の薄い形をしていた。
体の線は細く.華奢で自分よりも一回り小さい。
中性的な顔立ちと声が印象的だった。
遠くで眺めているだけでは分からなかったが、今こうして近くで見ると尚一層、興味が湧いた。
ハッとして、相手の問いに慌てて応えた。
楓「いやっ、私は大丈夫!君は?
どこか怪我はしていないか??」
そう質問し返せば、困った顔をして大丈夫だと応える。
目の前で立とうとしているが、両手にビンを抱えて手をつけない為に立てずにおり、支えてやり立たせてやると相手がお礼を言い向き直った。
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