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和「ありがとうございます!」
一言告げられ、こちらも相手に視線を移せばその力強い瞳とぶつかる。
まぢまぢと見つめられ視線をそらす事も出来ず、ただ見つめ返す。
その綺麗な瞳に吸い込まれそうになる。
少しの短い間お互い見つめ合い、相手の反応を待てば慌てて気付いたように口を開いた。
和「本当に申し訳ございませんでした!
何かありましたら、カウンターにおりますので声をお掛け下さい。失礼致します!」
まくし立てるように一気に告げられ、話す隙も与えて貰えず、逃げるように走ってその場を去って行ってしまった。
追うように背中を見送るも、不敵な笑みは隠せない。
中々の自分好みの子でかなり興味が湧いた。
シェーカーを振るあの凛々しく品を纏った姿と一変して、あの慌てようとそそっかしい様はギャップがあって可愛いかった。
容姿もかなり自分好みでストライクゾーンだ。
なにがなんでも今夜の相手はあの子にしたい。
どんな手を使っても手に入れたい。
そんな欲望を押さえつつも冷静に頭を回転させれば、良い案が浮かぶ。
楓「カウンターね……。」
早速、伊織に手を貸してもらおうと自分もこの場を移動する。
ゲームが始まった時のように、口端を釣り上げてどこか楽しそうに笑いながら歩いていった。
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