王子様と出逢いましょう~U~

8/22

117人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
一人の色気ムンムンの女性がカウンターに近寄る。 「和、今日も会いに来たわ!そろそろ携番教えてくれてもいいんじゃない?」 女が甘い声で誘惑する。 和「綾さん、まだ通ってもらってたった二週間。 俺ってそんなに入れ込む程の男じゃない?俺泣きますよ?」 「じゃあどれだけ通いつめたらいいの?」 和「一年かな?」 爽やかな、けれど溶けてしまいそうな程の甘い笑みを向ける。 「もう!和って意地悪///。」 和「ハハハ!」 無邪気に楽しそうに笑い、お客をあしらう。 この姿を隣で接待しながら見ていた太陽。 太(うわぁ…!!こいつ本当に女としておいとくの勿体ねぇな。 しかもかわすの上手いし!さすが爽やか王子!) 苦笑いを浮かべ、二人のやり取りを眺めていた。 この店では、スタッフが客に口説かれるのは当たり前。 女性客の中には、お気に入りのスタッフを口説き落とす為に通う人もいる。 中でも太陽や和沙の人気は上位を争う。 碧なんかは、女だけでなくその可愛い容姿から、よく男からも声を掛けられる。本人はその気がないので男はバッサリ切り捨てていくが…。 .
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

117人が本棚に入れています
本棚に追加